自己紹介
姫路城や県内の近世城郭を中心に、「城郭とは何か?」という大きな課題に取り組んでいます。その際、城郭を「施設」としてではなく、軍事的な性格を付帯する「空間」として捉え直す姿勢に立っています。
いわば、城郭という歴史の事象をもっと広義に考えていきたいのです。その中には現実の城跡ばかりでなく、軍学上の架空の理念や人々のイメージといった認識論からの視点が、少なからず含まれます。
実は、城郭の評価それ自体が認識論の範疇にあるので、歴史の中の城郭を正当に位置付けるには、時代背景とその変遷についての総合的な理解が不可欠なのです。
今後は、城郭の魅力の源泉についても考えてみたいと思います。
城郭という過去の遺物が現代に生き続けるのであれば、それなりの意味を問いたいのです。
出身地:島根県浜田市(日本海に面した松平氏の城下町です。絵が好きだったので、城跡のスケッチなどしておりました。)
性分:破天荒な発想が好きですが、それを然るべき形に創造する過程に、学芸員の本分を感じます。