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コラム旅行用心集/宿編
宿についたら先ずする事は!
宿へ着いたら、まず東西南北の方角を聞いて確かめ、次に家の構造や便所、表裏の出入口を確認するのが昔からの教えである。火事や強盗、けんかがあったりしたときのためである。
宿を選ぶコツは!
宿は定宿を決めておくのがよい。初めての土地でよくわからないときは、なるべく造りが立派でにぎやかな宿屋に泊まるのがよい。少し値段が高くとも相応のことがある。
現代のコメント
定宿は確かに安心だ。馴染みのホテルがあるとつい予約をしてしまう。
大雨にあったら、宿の場所も考えないと!
長雨の後は山が崩れ落ちるということがある。山際の大きな岩の下にある宿屋や、川岸の宿屋には泊まらないこと。
現代のコメント
景色の良い場所というのは、時に危険な場所であることもある。
旅先での宿賃などの精算はその日の内に!
払いは各人がそれぞれが出すようにすること。持ち合わせがなくその場で出してもらった場合は、その日のうちに清算すること。長い道中では金銭の貸し借りは、わからなくなってしまうためである。
現代のコメント
ワリカンは昔から原則であったようである。その日のうちに清算しないとうやむやになる。借りたほうはすぐに忘れるからね。
相部屋の時は用心しろ!
相部屋で酒盛りが夜更けまで続く場合、酒盛りが済むまで、仲間内で順番に起きておくこと。長い酒盛りも問題を起こしがちである。
現代のコメント
現代は見知らぬ者どうしが相部屋になることは考えられないが、もしそうなったらやっぱり寝てはいられないだろう。
旅行用心集
八隅蘆庵が著した旅の心得。旅の携行品、温泉でのふるまい、船酔いへの対処など、旅の道中で注意すべき事柄を記す。文化7年(1810)に刊行され、庶民に広く読まれた。
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現代のコメント
今でも通用する教訓だね。非常口と避難経路を確認することは習慣付けておくべきだ。