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コラム旅行用心集/温泉(風呂)編
お風呂は案内の順に入るといいよ!
風呂は宿の案内の順に入ることになるが、混雑時は順番を間違えて、もめやすい。そんな時は身分の高い人を先に入れておくこと。風呂の順番でけんかになりやすいので、何事も控え目が身のためにもなることが多い。
温泉の長湯は気をつけなきゃね!
湯にあたった者には、冷水を顔に吹きかけなさい。鼻血が止まらず、めまいがひどい場合には、全身に水をかけるとよい。顔へ水を吹きかけた後、髪を解いて、あらい櫛で何度も梳けば正気に戻る。
現代のコメント
冷水を吹きかけられれば、誰でも正気には戻るよね。櫛で髪の毛を梳かして、どうして正気に戻るのだろう?
温泉の注意事項は守らないと!
湯に入る回数は7回くらいまでは入ってよい。ただし、年齢や体調をよく考えること。特に疲れたときには、熱い湯に長時間入れば疲れはとれる。温泉が自分の病気に合っているかどうかは、入ったあと腹が減るかどうかで判断すること。湯治中慎むべきことは暴飲暴食、みだらな行為、冷たい物のとりすぎなどである。湯上がりに体を冷やすのも良くない。
現代のコメント
1日に7回も入浴できる人は、病人と言わないね。
旅行用心集
八隅蘆庵が著した旅の心得。旅の携行品、温泉でのふるまい、船酔いへの対処など、旅の道中で注意すべき事柄を記す。文化7年(1810)に刊行され、庶民に広く読まれた。
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現代のコメント
風呂に限らず、順番を巡ってのトラブルは絶えないものだ。ここは譲っておいた方が安全だね。