これまでの展覧会
たくさんの歴史に纏わる展覧会を行ってきました。
-
女たちのひょうご-千姫から緒方八重まで-
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2020/10/3(土)ー11/23(月・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
江戸時代の女性たちは何を考え、どのように生きたのだろうか。一般的には、当時の女子教訓書『女大学』などで理想とされた、従順で貞淑な女性像で語られることも多いかもしれない。しかし、その一方で、よりよい暮らしを求めて自ら考え、行動した女性たちの存在もまた各地に伝えられている。 本展では、千姫や田ステ女、大石りく、緒方八重などの著名な人物から商家や庄屋の女性まで、“ひょうご”ゆかりの女たちを多数取り上げながら、江戸時代の女性の多様な人生について考える。
-
驚異と怪異-モンスターたちは告げる-
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2020/6/23(火)ー8/16(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、国立民族学博物館、千里文化財団
ヨーロッパや中東においては、犬頭人、一角獣といった不可思議ではあるが実在するかもしれない「驚異」は、神の偉大な力を示すものととらえられ、自然に関する知識の一部として伝えられた。また、東アジアにおいては、流星や異形の生き物の誕生など、通常とは異なる現象は、天や神仏からの警告である「怪異」としてとらえられ、歴史書のなかに記録された。 本展では、国立民族学博物館所蔵の民族資料を中心に、人魚、竜、怪鳥、一角獣など、さまざまな世界の想像上の生き物について紹介するとともに、警告・凶兆(モンストルム)を語源とする怪物(モンスター)の文化史的な意味について考えた。
-
お城ができる前の姫路
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2019/10/5(土)ー11/24(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
江戸時代の初めに池田輝政が現在の姫路城を築城する以前、姫路はどのようなところだったのか。姫路の市街地やその周辺には、円教寺、随願寺、広峯神社、播磨国総社など古代以来の系譜を引く寺社が数多くあり、豊かな中世の文化財が伝えられている。こうした寺社は、姫路が播磨国府所在地として、古代以来播磨の政治・文化的中心としての役割を果たしてきた中で形成されてきたものである。 また、瀬戸内海水運の港町として栄えた網干や英賀、飾磨などにも、数多くの中世の文化財が伝えられてきている。さらに、山側の各地域にも、村々の営みの中で育まれてきた文化財が豊かに残されている。こうした姫路周辺地域の中世の文化財は、都鄙間交通の中で生み出され、伝えられてきたものも数多く認められ、京都・畿内に近い地域として、中央の動向と密接に関わりながら発展してきた県域の歴史の特性の一端をも示してくれるものといえる。 こうした姫路の中世史に関しては、平成30年春に『姫路市史』の該当巻も刊行され、近年の成果がとりまとめられた。この展覧会では、こうした成果も踏まえつつ、姫路に伝わる中世の文化財をとおして、中世姫路の姿を紹介し、お城だけではない姫路の魅力を再発見していただく機会となることを目指した。
-
五大浮世絵師展―歌麿・写楽・北斎・広重・国芳―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2019/4/20(土)ー6/16(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
成熟した女性の色香の漂う美人画で一世を風靡した喜多川歌麿。強度なデフォルメで演技の一瞬を劇的に捉えた役者絵を発表した正体不明の東洲斎写楽。末期浮世絵に新風を吹き込んだ風景画の葛飾北斎と歌川広重。浮世絵が最も爛熟した黄金期、美人画・役者絵・風景画など様々なジャンルで人気を博した四大スターが活躍した。 当館では、2011年の秋に彼らを取りあげた特別展「四大浮世絵師展 中右コレクション」を開き好評を得ている。 今回は、これらの4人の絵師に、画想の豊かさや斬新なデザイン力を持ち、奇想天外なアイデアや確実なデッサン力を兼ね備えて現在人気の高い歌川国芳を新たに加えて、浮世絵の頂点を極めたこれら5人の絵師の展覧会を開催した。
-
ほろよい・ひょうご ―酒と人の文化史―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2018/10/6(土)ー11/25(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
兵庫には酒造りにゆかりのある地域が多く、様々な人が「ひょうご」の酒の発展を支えてきた。特に、江戸時代には伊丹や灘地域の酒が「下り酒」として江戸で大人気となる。酒造家たちは様々な工夫を重ねながら酒を造り、飲み手もまた趣向をこらしてそれを楽しんだ。 本展では、江戸時代を中心にその歴史と文化について紹介するとともに、絵画や文学資料などを通して、酒と人との関係を考えた。
-
ふしぎジオラマミュージアム ―兵庫県立歴史博物館×海洋堂フィギュアミュージアム黒壁―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2018/7/14(土)ー9/9(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
「ジオラマ」といえば、現在では模型を使ってさまざまな場面や情景を再現したもの(情景模型)を意味するようになっている。しかし、もともと「ジオラマ(diorama)」とは、写真の発明で知られるルイ・ダゲールによって考案された、光学的な仕掛けを用いた見世物のことであり、そのルーツをのぞきからくりに求めることができる。平面的な絵やごく限られた情景模型を別の世界のように錯覚させる一種のヴァーチャル・リアリティ、それこそが「ジオラマ」であった。 滋賀県長浜市にある海洋堂フィギュアミュージアム黒壁で製作されている「ボックスジオラマ」は、そうした「ジオラマ」本来の特性を持ったものと言える。この展覧会では、当館蔵「入江コレクション」の光学玩具・組上絵と、海洋堂フィギュアミュージアム黒壁の「ボックスジオラマ」を通じて、ジオラマの歴史をたどるとともに、その不思議な視覚世界へと観覧者をいざなった。
-
ひょうごと秀吉 ―近年の新紹介資料を交えて―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2017/10/7(土)ー11/26(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
豊臣秀吉は統一政権を樹立して中世を終わらせた。県域においても、織田信長の家臣として天正8年から9年(1580~1581)にかけて播磨・但馬・淡路を制圧するとともに、その後の支配制度の変革をとおして中世社会から近世社会への転換を導いた。秀吉に関しては、近年、たつの市や豊岡市などで、新発見の古文書の紹介が相次いでいる。本展では、こうした新資料を交えつつ、県域に伝来したものを中心に、秀吉の足跡を示す資料や、県域に定着した豊臣系大名に関する資料を紹介し、あらためて秀吉が県域の歴史において果たした役割を見直す機会とした。
-
ひょうごの美ほとけ ―五国を照らす仏像―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2017/4/22(土)ー6/4(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
当館は、昭和59年(1984)に「兵庫の仏像」、平成3年(1991)に「播磨の仏像」と題する仏像展を開催した。その後26年、この間に県内各地の文化財調査や市町史関係の調査で注目すべき多くの仏像が確認されている。それらについては当館で開催した展覧会や講座等で、随時紹介してきたが、その集大成として、今回は、新たに確認された作例、いままであまり公開される機会のなかった仏像等を一堂に会して「ひょうごの仏像」を新たな視点から紹介した。
-
人間国宝・桂米朝とその時代
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2017/1/28(土)ー3/20(月・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、株式会社米朝事務所
平成27年3月に亡くなった人間国宝・桂米朝は、戦後滅びかけていた上方落語の復興・発展に大きな足跡を残している。さらに文楽、歌舞伎をはじめとする伝統芸能、浪曲・講談など大衆芸能への深い造詣をもとに、数多くの著作やマスコミ活動を通じて、上方文化の称揚に多大な貢献があり、平成21年に落語家として文化勲章を受章した。 本展は、口演活動の記録、著作物、遺品等を紹介するとともに、米朝アンドロイドなどを使って、昭和20年代から平成にかけて活躍したこの不世出の落語家の人物像に、芸能人だけでなく、文化人としての側面にもスポットを当てて構成した。
-
描かれた大正モダン・キッズ ―婦人之友社『子供之友』原画展―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2016/10/15(土)ー11/27(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、NHKプラネット近畿
『子供之友』は婦人之友社の創業者である羽仁もと子・吉一夫妻によって、1914(大正3)年に、子どもの自立による近代的な人間育成を掲げて創刊された幼年絵雑誌である。創刊当初より、絵画主任を務めた北澤楽天や夢二式美人画で一世を風靡した竹久夢二、童画家第一世代と呼ばれる武井武雄、村山知義らの豊かな芸術性と情感のあふれる作品が毎号誌面を飾り、童話や童謡、歴史や伝記読物、漫画やクイズなどの多彩な内容で多くの子どもたちから愛された。 本展では北澤楽天に始まり、最終号を飾った夏川八朗(柳瀬正夢)にいたる数々の画家達の原画を一堂に展示する。また合わせて、大正から昭和にかけての子ども文化や教育についての展示を行い、『子供之友』の芸術性を紹介するとともに、絵雑誌という子どもに向けた美術の近代化から社会の変遷を見ていった。
-
立体妖怪図鑑 ―妖怪天国ニッポンpartⅡ―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2016/7/16(土)ー9/11(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
江戸時代には、都市の人々のあいだで妖怪はフィクションとして楽しまれるようになり、数多くの妖怪画や玩具、娯楽などが生み出された。しかしその大半は平面的なもので、妖怪を立体的に造形することに関しては、まだ強いタブーの意識があった。 その感覚は、むしろ近代になって人形・郷土玩具のコレクターが現われることによって変容し、さまざまな形で妖怪は立体に表現されるようになった。現在では、妖怪のフィギュアも数多く製作され、また各地で妖怪造形のコンテストが続々と開催されるようになっている。 平成21年度の特別展「妖怪天国ニッポン―絵巻からマンガまで―」では、江戸時代からの妖怪画の系譜について紹介したが、今回の展覧会では、妖怪の立体造形物に焦点を当てて紹介した。
-
新潟・兵庫連携企画展「北前船」
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2015/9/19(土)ー11/3(火・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、「北前船」展実行委員会
北海道から大阪まで、東北・北陸・山陰の日本海沿岸から瀬戸内海へとつながる西廻り航路は、近世・近代初頭における列島経済の大動脈の一つであった。この航路上を運行した北前船による商業活動は、鰊や昆布、紅花などの北の産物と、綿や塩・鉄などといった南の産物を、海をとおして循環させる役割を担うとともに、地域間の文化交流の基礎にもなっていた。この展覧会は、新潟県立歴史博物館と兵庫県立歴史博物館とが連携して企画したもので、北海道・山形から山陰・関西まで、広域にわたって関連資料を収集し、北前船の航海のあり方や船主、輸送した各地の産物、寄港地の姿を示す諸資料を展示した。展示をとおして、今後の海を活かした地域の発展や、地域間の交流の展開に資するものとなることを目指した。
-
美似 the NIPPON
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2015/4/18(土)ー6/14(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
日本を代表するフィギュアメーカー・海洋堂には、「美似(ミニ)」と呼ばれる生活用品(民具)・民家のミニチュアのコレクションが収蔵されている。これらはもともと俳優の泉田洋志(本名・今清水英一)氏が50年もの年月をかけて収集したもので、氏の没後に海洋堂のコレクションとなったものである。これらのミニチュアは、職人たちの手によって江戸時代以来の生活風俗が忠実に再現されており、日本文化をそのまま縮小して閉じこめたタイムカプセルというべきものである。この「美似」コレクションを通じて、日本の伝統的な生活文化に触れてもらうとともに、「ミニチュア」というものに情熱を傾けてきた日本人の営為について考えてみた。
-
播磨と本願寺―親鸞・蓮如と念仏の世界―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2014/9/27(土)ー11/30(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、浄土真宗本願寺派兵庫教区(西本願寺)、真宗大谷派山陽教区(東本願寺)
兵庫県内に約一千か寺を数える浄土真宗系の寺院は、特に播磨地域に多く、歴史的に「播州門徒」として知られている。鎌倉時代に親鸞(1173~1262)によって開かれた浄土真宗は、室町時代には本願寺8世蓮如(1415~1499)によって本願寺を中心に一大教団となる基盤が形成され、 播磨には、蓮如の高弟の空善によって、英賀(姫路市飾磨区)に布教の拠点となる道場が建立された。 この道場は英賀御堂と称され、播磨地域における浄土真宗の信仰の中心として発展していったが、羽柴秀吉によって亀山(姫路市)へ移転させられ、亀山本徳寺として現在にいたっている。江戸時代には、本願寺の東西分派により、亀山本徳寺(浄土真宗本願寺派)とは別に、姫路城下の西に船場本徳寺(真宗大谷派)が成立した。それ以降、この二つの本徳寺は播磨の浄土真宗の宗教的・文化的拠点として現在に至る法灯を伝えている。 本展は、播磨地方における念仏信仰の底流と、播磨の浄土真宗の多彩な歴史を紹介した。
-
2014年NHK大河ドラマ 軍師官兵衛
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2014/3/21(金・祝)ー5/6(火・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、NHK神戸放送局、NHKプラネット近畿
平成26年度(2014年度)のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」は、姫路出身の武将である黒田孝高を主人公としており、兵庫県ゆかりの歴史上の人物を通して、その人となりや足跡、また彼が生きた時代背景などについて、大河ドラマの放映とあわせ、地元の方々に親しく理解していただく企図のもとに開催された。 官兵衛は、織田信長・羽柴秀吉との出会いから自身の運命を切り開き、秀吉の側近として天下統一事業に尽力した。その世情を見通す冷静な状況判断や、人間味豊かな交渉能力は、秀吉でさえも一目置く存在であり、戦国の荒波を乗り切った黒田家は、関ヶ原の戦い後、筑前国(福岡城を居城とする)を領有する有力大名に成長する。この展覧会では、当館のほか、江戸東京博物館・福岡市博物館の3館での巡回展示が行われ、各館の学芸員が、官兵衛ゆかりの資料をもとに展示内容の企画検討、および解説文の執筆や、資料輸送・会場作業等を協力して行った。
-
開館30周年記念 名城ふたたび/ようこそ姫路城
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2013/10/12(土)ー12/1(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
当館が開館30周年を迎えた記念の年、姫路城も世界遺産の登録からちょうど20年を経過し、姫路城天守の平成修理が進行する中、もうすぐ白鷺にたとえられる美観が人々の前に甦ろうとしている。そこで、新しい姫路城との再会が待ち遠しく思われるこの時節にあたり、姫路城が今日見る姿へと成立していく過程の検証や、日本を代表する名城としての城郭史上の意義をはじめ、姫路城の魅力を再発見するための絶好の機会を提供したいと考えた。 展示は、〔Ⅰ/姫路城のプロフィール〕〔Ⅱ/姫路城のメンテナンス〕〔Ⅲ/姫路城のアイデンティティー〕の三部構成とし、姫路城のたどった400年の波乱の歴史やトピックスなどを紹介し、とくに、昭和の保存修理工事について振返ることで、姫路城を受け継ぎ、次代へ伝えていくことの重要性について語りかけた。なお、今回の会場内の解説文章では、一部に文字色を変えたパネルを作成することで、解説要旨を的確に目にしやすいような工夫を試みたほか、展覧会内容をより一層の充実させるための解説会等を実施した。