これまでの展覧会
たくさんの歴史に纏わる展覧会を行ってきました。
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ひょうごの美ほとけ ―五国を照らす仏像―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2017/4/22(土)ー6/4(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
当館は、昭和59年(1984)に「兵庫の仏像」、平成3年(1991)に「播磨の仏像」と題する仏像展を開催した。その後26年、この間に県内各地の文化財調査や市町史関係の調査で注目すべき多くの仏像が確認されている。それらについては当館で開催した展覧会や講座等で、随時紹介してきたが、その集大成として、今回は、新たに確認された作例、いままであまり公開される機会のなかった仏像等を一堂に会して「ひょうごの仏像」を新たな視点から紹介した。
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人間国宝・桂米朝とその時代
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2017/1/28(土)ー3/20(月・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、株式会社米朝事務所
平成27年3月に亡くなった人間国宝・桂米朝は、戦後滅びかけていた上方落語の復興・発展に大きな足跡を残している。さらに文楽、歌舞伎をはじめとする伝統芸能、浪曲・講談など大衆芸能への深い造詣をもとに、数多くの著作やマスコミ活動を通じて、上方文化の称揚に多大な貢献があり、平成21年に落語家として文化勲章を受章した。 本展は、口演活動の記録、著作物、遺品等を紹介するとともに、米朝アンドロイドなどを使って、昭和20年代から平成にかけて活躍したこの不世出の落語家の人物像に、芸能人だけでなく、文化人としての側面にもスポットを当てて構成した。
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描かれた大正モダン・キッズ ―婦人之友社『子供之友』原画展―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2016/10/15(土)ー11/27(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、NHKプラネット近畿
『子供之友』は婦人之友社の創業者である羽仁もと子・吉一夫妻によって、1914(大正3)年に、子どもの自立による近代的な人間育成を掲げて創刊された幼年絵雑誌である。創刊当初より、絵画主任を務めた北澤楽天や夢二式美人画で一世を風靡した竹久夢二、童画家第一世代と呼ばれる武井武雄、村山知義らの豊かな芸術性と情感のあふれる作品が毎号誌面を飾り、童話や童謡、歴史や伝記読物、漫画やクイズなどの多彩な内容で多くの子どもたちから愛された。 本展では北澤楽天に始まり、最終号を飾った夏川八朗(柳瀬正夢)にいたる数々の画家達の原画を一堂に展示する。また合わせて、大正から昭和にかけての子ども文化や教育についての展示を行い、『子供之友』の芸術性を紹介するとともに、絵雑誌という子どもに向けた美術の近代化から社会の変遷を見ていった。
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立体妖怪図鑑 ―妖怪天国ニッポンpartⅡ―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2016/7/16(土)ー9/11(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
江戸時代には、都市の人々のあいだで妖怪はフィクションとして楽しまれるようになり、数多くの妖怪画や玩具、娯楽などが生み出された。しかしその大半は平面的なもので、妖怪を立体的に造形することに関しては、まだ強いタブーの意識があった。 その感覚は、むしろ近代になって人形・郷土玩具のコレクターが現われることによって変容し、さまざまな形で妖怪は立体に表現されるようになった。現在では、妖怪のフィギュアも数多く製作され、また各地で妖怪造形のコンテストが続々と開催されるようになっている。 平成21年度の特別展「妖怪天国ニッポン―絵巻からマンガまで―」では、江戸時代からの妖怪画の系譜について紹介したが、今回の展覧会では、妖怪の立体造形物に焦点を当てて紹介した。
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歴史をいろどる群像 ―館蔵コレクションにみる―
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2016/4/23(土)ー6/19(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
当館の所蔵資料には、日本や中国の歴史的に著名な人物を表した絵画、また歴史上の舞台・名場面を描いたものがある。それらの中には想像によって描かれたものもあるものの、歴史を知る具体的なイメージを与えてくれるものである。この展覧会では、開館以来30余年にわたって当館が収集するとともに、寄託を受けてきた絵画資料を中心に展示し、身近に味わえる歴史の魅力を紹介した。
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出石焼 -但馬のくらしとやきもの-
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2016/1/16(土)ー3/6(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
兵庫県北部の城下町・出石で江戸時代後期より焼成が始まった、但馬の伝統工芸品を代表する出石焼の歩みを披露するとともに、出石焼というやきものを通じて、但馬の伝統的な生活文化の一端を紹介した。特に近年発掘調査が実施された、出石焼創業期の桜尾窯を出土資料の展示とともに紹介し、今まであまり知られていなかった出石焼草創期の姿を提示するとともに、近世から近代にかけての出石焼の変容について、その作品を通じて提示した。
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新潟・兵庫連携企画展「北前船」
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2015/9/19(土)ー11/3(火・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、「北前船」展実行委員会
北海道から大阪まで、東北・北陸・山陰の日本海沿岸から瀬戸内海へとつながる西廻り航路は、近世・近代初頭における列島経済の大動脈の一つであった。この航路上を運行した北前船による商業活動は、鰊や昆布、紅花などの北の産物と、綿や塩・鉄などといった南の産物を、海をとおして循環させる役割を担うとともに、地域間の文化交流の基礎にもなっていた。この展覧会は、新潟県立歴史博物館と兵庫県立歴史博物館とが連携して企画したもので、北海道・山形から山陰・関西まで、広域にわたって関連資料を収集し、北前船の航海のあり方や船主、輸送した各地の産物、寄港地の姿を示す諸資料を展示した。展示をとおして、今後の海を活かした地域の発展や、地域間の交流の展開に資するものとなることを目指した。
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姫路 今むかし partⅡ
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2015/7/4(土)ー8/30(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
教科書に出ているような堅い感じの、歴史上の出来事というより、見れば懐かしさと共に、「過去」の情景が浮かんでくるような、普段着の生活文化史を紹介し、忘れかけた個々人の「過去」の記憶を、観覧者に思い出していただく展示企画とした。 明治・大正・昭和・平成と続く姫路の今昔の変遷については、平成23年1~2月に開催された「姫路 今むかし」展で大好評を得たところだが、今回は夏休み期間中でもあり、特に昭和以降の実物・画像資料の拡充した続編を催し、姫路を舞台としたタイムトラベルを通して、身近な歴史文化に触れる親子三代の交流の場を演出・提供した。
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美似 the NIPPON
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2015/4/18(土)ー6/14(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
日本を代表するフィギュアメーカー・海洋堂には、「美似(ミニ)」と呼ばれる生活用品(民具)・民家のミニチュアのコレクションが収蔵されている。これらはもともと俳優の泉田洋志(本名・今清水英一)氏が50年もの年月をかけて収集したもので、氏の没後に海洋堂のコレクションとなったものである。これらのミニチュアは、職人たちの手によって江戸時代以来の生活風俗が忠実に再現されており、日本文化をそのまま縮小して閉じこめたタイムカプセルというべきものである。この「美似」コレクションを通じて、日本の伝統的な生活文化に触れてもらうとともに、「ミニチュア」というものに情熱を傾けてきた日本人の営為について考えてみた。
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災害と歴史遺産―被災文化財等レスキュー活動の20年―
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2015/1/10(土)ー3/15(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、NHK神戸放送局、ひょうご安全の日推進県民会議、津波により被災した文化財の保存修復技術の構築と専門機関の連携に関するプロジェクト実行委員会、歴史資料ネットワーク
平成27年(2015)1月17日は、阪神・淡路大震災から20年の節目であった。この震災以後、行政機関、博物館等の文化施設と大学、学会、ボランティア団体などが連携する形で、被災した文化財など歴史遺産のレスキュー活動が活発に進められるようになってきていた。 この展覧会では、こうしたレスキュー活動の意義と現状を紹介するため、(公財)日本博物館協会の仲介により企画された東日本大震災における岩手県内のレスキュー資料の展示を一つの柱とし、同時に阪神・淡路大震災以降の県内におけるレスキュー資料を独自に収集して展示した。さらに県域を中心とした災害の歴史も紹介し、今後の減災・防災への備えを考える機会となることを目指した。
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播磨と本願寺―親鸞・蓮如と念仏の世界―
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2014/9/27(土)ー11/30(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、浄土真宗本願寺派兵庫教区(西本願寺)、真宗大谷派山陽教区(東本願寺)
兵庫県内に約一千か寺を数える浄土真宗系の寺院は、特に播磨地域に多く、歴史的に「播州門徒」として知られている。鎌倉時代に親鸞(1173~1262)によって開かれた浄土真宗は、室町時代には本願寺8世蓮如(1415~1499)によって本願寺を中心に一大教団となる基盤が形成され、 播磨には、蓮如の高弟の空善によって、英賀(姫路市飾磨区)に布教の拠点となる道場が建立された。 この道場は英賀御堂と称され、播磨地域における浄土真宗の信仰の中心として発展していったが、羽柴秀吉によって亀山(姫路市)へ移転させられ、亀山本徳寺として現在にいたっている。江戸時代には、本願寺の東西分派により、亀山本徳寺(浄土真宗本願寺派)とは別に、姫路城下の西に船場本徳寺(真宗大谷派)が成立した。それ以降、この二つの本徳寺は播磨の浄土真宗の宗教的・文化的拠点として現在に至る法灯を伝えている。 本展は、播磨地方における念仏信仰の底流と、播磨の浄土真宗の多彩な歴史を紹介した。
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こどもの科学―ふしぎ玩具のいま・むかし―
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2014/7/5(土)ー8/31(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
科学的な原理を応用した遊びは、江戸時代には不思議なもの、珍しいものとしてもてはやされ、明治以降は西洋科学の流入により、さまざまな科学玩具が作られた。大正13年(1924)には現在も続く雑誌『子供の科学』が創刊されて子どもたちの科学への興味を養い、昭和38年(1963)以降は学研の「科学」の付録の科学教材が人気を博した。 この展覧会では、当館所蔵「入江コレクション」の資料を中心に、江戸時代から昭和に至るまでの科学玩具を展示し、子どもたちに夏休みの工作や自由研究のヒントを提供することをめざした。
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2014年NHK大河ドラマ 軍師官兵衛
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2014/3/21(金・祝)ー5/6(火・祝)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社、NHK神戸放送局、NHKプラネット近畿
平成26年度(2014年度)のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」は、姫路出身の武将である黒田孝高を主人公としており、兵庫県ゆかりの歴史上の人物を通して、その人となりや足跡、また彼が生きた時代背景などについて、大河ドラマの放映とあわせ、地元の方々に親しく理解していただく企図のもとに開催された。 官兵衛は、織田信長・羽柴秀吉との出会いから自身の運命を切り開き、秀吉の側近として天下統一事業に尽力した。その世情を見通す冷静な状況判断や、人間味豊かな交渉能力は、秀吉でさえも一目置く存在であり、戦国の荒波を乗り切った黒田家は、関ヶ原の戦い後、筑前国(福岡城を居城とする)を領有する有力大名に成長する。この展覧会では、当館のほか、江戸東京博物館・福岡市博物館の3館での巡回展示が行われ、各館の学芸員が、官兵衛ゆかりの資料をもとに展示内容の企画検討、および解説文の執筆や、資料輸送・会場作業等を協力して行った。
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旅にでよう―絵地図からはじまる物語―
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2014/1/18(日)ー3/2(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
近代の人気鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品を中心に、江戸時代から現代までの旅人が見たであろう絵地図を展示した。展示した資料は純粋な地図だけではなく、江戸時代の屏風・錦絵・道中図にはじまり、明治・大正・昭和戦前を中心に、旅行パンフレット・絵はがき・すごろくなど、旅に関連する絵地図類を広く展示の対象とした。 また絵地図類ばかりではなく、江戸時代の旅人が用いた道中傘や、旅人が見たであろう風景画、おかげ灯篭(複製品)なども展示し、来館者の方が少しでも旅をしている雰囲気の中で、道中図や鳥瞰図をご覧いただく工夫を行った。 この展覧会では基本的に当館の館蔵資料を有効活用することを目的としたため、極力館蔵品による展覧会構成を行い、必要に応じて他館の館蔵品等を借用した。
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開館30周年記念 名城ふたたび/ようこそ姫路城
- 種類
- 特別展
- 開催
- 2013/10/12(土)ー12/1(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
当館が開館30周年を迎えた記念の年、姫路城も世界遺産の登録からちょうど20年を経過し、姫路城天守の平成修理が進行する中、もうすぐ白鷺にたとえられる美観が人々の前に甦ろうとしている。そこで、新しい姫路城との再会が待ち遠しく思われるこの時節にあたり、姫路城が今日見る姿へと成立していく過程の検証や、日本を代表する名城としての城郭史上の意義をはじめ、姫路城の魅力を再発見するための絶好の機会を提供したいと考えた。 展示は、〔Ⅰ/姫路城のプロフィール〕〔Ⅱ/姫路城のメンテナンス〕〔Ⅲ/姫路城のアイデンティティー〕の三部構成とし、姫路城のたどった400年の波乱の歴史やトピックスなどを紹介し、とくに、昭和の保存修理工事について振返ることで、姫路城を受け継ぎ、次代へ伝えていくことの重要性について語りかけた。なお、今回の会場内の解説文章では、一部に文字色を変えたパネルを作成することで、解説要旨を的確に目にしやすいような工夫を試みたほか、展覧会内容をより一層の充実させるための解説会等を実施した。
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博物館はおばけやしき―Hounted Museum―
- 種類
- 特別企画展
- 開催
- 2013/7/13(日)ー9/1(日)
- 主催・共催
- 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社
妖怪は、人間を超えた力を持つ自然の象徴であり、日本人にとって長らく畏怖の対象であった。しかし、江戸時代になると、都市部を中心に自然に対する畏怖の心が薄らいでいき、それとともに妖怪のリアリティも失われていった。その一方で、妖怪はさまざまな娯楽のなかで、人間の遊び相手として活躍するようになる。妖怪現象を人工的に作り出す「妖怪手品」、大がかりな仕掛けで恐怖を演出する「怪談狂言」、リアルな表現で見る者を戦慄させる「生人形」や造り物の妖怪・・・これらの集大成として、「お化け屋敷」が生まれる。 この展覧会では、「お化け屋敷」をキーワードに、恐怖から娯楽の対象へと変わっていった日本人の妖怪観の変遷をたどった。