ここから本文です。
名所めぐり有馬温泉ありまおんせん
※画像をクリックすると拡大画像が見られます(新しいウィンドウ)
有馬温泉の最古の記録は『日本書紀』で、631年9月に舒明(じょめい)天皇が行幸して入浴したとある。その後衰微したが、行基が聖武(しょうむ)天皇の724(神亀元)年に再興し、平安時代には白河法皇・後白河法皇も行幸されている。承徳年間(1097~99)に山津波の被害を受けるが、1191(建久2)年に大和国吉野河上高原寺(かわかみこうげんじ)の住職仁西(じんせい)上人が再修、薬師如来を守る十二神将になぞらえ12の坊舎を建てた。豊臣秀吉はこの湯が気に入り、夫人を連れてたびたび訪れたという。江戸時代には貝原益軒(かいばらえきけん)が『有馬湯山記(ありまとうざんき)』を記し、湯治場として繁栄した。よく温まるため「子宝の湯」として知られ、県内では但馬国の湯嶋(城崎温泉)とともに江戸時代一、二を競う名湯とされた。都から近い事、設備が整っている事、名所やみやげが多い事、湯の種類が多い事などの数々の魅力で、江戸時代から現在まで変わらず観光客を惹きつけている。
今も『摂津名所図会』の賑わいそのままに、多くの観光客が細い坂道の町を往来する。
所在地 : 神戸市北区有馬町
ここまでが本文です。