学芸員コラム
2023年4月28日
第148回 よりみち、レキハク。-開館40周年を迎えて-
2021年9月より約1年半の休館を経て、2023年4月8日にリニューアルオープンしました。奇しくも、開館40周年の年と重なり、お祝いの雰囲気溢れる再開館となりました。
リニューアルオープン前日の7日には、「リニューアルオープン式典兼開館40周年記念特別展開会式」が催され、兵庫県知事や教育長、姫路市長などたくさんの来賓の方にお越しいただき、新しく生まれ変わった兵庫県立歴史博物館を見学していただきました。
そして、リニューアルオープンと同日に、開館40周年記念特別展「HISTORY OF MUSEUM-れきはくの“これまで”と“これから”-」が開幕しました。本展では、開館から今に至る“れきはく”40年の軌跡を当時の資料や写真などでたどるとともに、これまで収集保管してきた“れきはく”のコレクションを、過去の展覧会を振り返りながら紹介しています。
第Ⅰ部「HISTORY OF REKIHAKU -れきはく40年の軌跡-」では、当館の前身となる神戸ポートアイランド博覧会(通称:ポートピア’81)での「兵庫縣館」の関係資料や当時の基本設計時の検討模型などを通して、れきはく誕生の歴史を紹介しています。
第Ⅱ部「REKIHAKU COLLECTION 2023」では、開館以後40年間収集保管してきた、れきはくの館蔵品コレクションの中から、名品や珍品?!を一挙公開しています。
第Ⅲ部「HISTORY OF EXHIBITION -展覧会からみるれきはく-」では、これまで開催してきた195の展覧会の中から当時の出品資料とともに過去の展覧会の一部を紹介しています。展覧会担当学芸員の思い出話・ウラ話を知ることのできる解説も!
また、公立博物館で初めて「妖怪」をテーマとした展覧会を開催したことから、過去の妖怪を扱った展覧会を集めたお化け屋敷のようなコーナーを設けました。少し怖いけど楽しい空間をお楽しみください!
第Ⅳ部「ACTIVITY OF REKIHAKU COLLECTION -れきはくのお仕事-」では、学芸員の仕事内容や展示テクニックを紹介しています。普段見ることのない「展示方法」に着目して展示を見てみてください!
第Ⅴ部「あなたのれきはくHISTORY」では、みなさまのれきはくに対する想いを募集しています。あの展覧会が好きだった、この資料をもう一度見たい!、あのイベントをもう一度してほしいなど、れきはくへの想いをサクラに書いて貼っていくコーナーとなっています。展覧会最終日、壁一面にサクラが咲きますように。
ここまでが2F特別展示室で見ることのできる「れきはくの“これまで”」となっており、「れきはくの“これから”」として、1Fコレクションギャラリーにて「HANDS-ON-未来の博物館を目指して-」を開催しています。
誰もが楽しむことのできる博物館をめざす「ユニバーサルミュージアム」の考えを取り入れ、「ハンズオン展示」を導入しました。「ハンズオン」=「手を置く」という意味から、「ハンズオン展示」は「さわれる展示(体験型展示)」のことを指します。
この度、3Dプリンターを活用した仏像の縮小レプリカ=さわれる資料を作成しました。当館所蔵の「阿弥陀如来立像」と「狛犬」のさわれる資料を通して、新たな発見をしてみてください!また、城郭の構造を触覚的に体感できる「触図」では、点字を導入した資料となっています。ご来館の際はぜひ“さわれる資料”を体験してください!
開館40周年記念特別展「HISTORY OF MUSEUM-れきはくの“これまで”と“これから”-」は、6月18日(日)まで開催しております。(5月16日(火)からは一部展示替えがあります。)入場特典として、紙造形作家・秋山美歩さんデザインのオリジナルペーパークラフトをプレゼントしています!
また、開館40周年を記念し、デジタルコンテンツ「What’s about REKIHAKU?」を公開しました。れきはくの建築や展覧会のアーカイブ、学芸員のお仕事を知ることができるコンテンツとなっておりますので、覗いてみてください!
Whats about REKIHAKU? 〜れきはく開館40周年記念デジタルコンテンツ〜