【佐用郡】さようぐん

 播磨の北西部に位置し、宍粟郡、揖保郡、赤穂郡と岡山県の英田郡に囲まれた地域。『播磨国風土記』では「讃容郡」として記載されている。古くは「さよ」と呼ばれていた。

 千種川上流に当たる佐用川流域の山間部では、古代から鉄を産出し、製鉄がおこなわれた地域と考えられる。中世には赤松氏が支配し、その後は山名氏、尼子氏、毛利氏などの支配を経て、羽柴秀吉が占領した。江戸時代には三日月藩(1万5000石)が置かれて、幕末まで継続。明治維新により姫路県、飾磨県を経て、明治9(1876)年に兵庫県に編入された。

 2005年10月に、佐用・上月・南光・三日月の4町が合併して、現在の佐用町となった。現佐用郡は、佐用町一町で構成されている。