2019年3月3日(日曜日)

平成30年度研究成果発表フォーラムの結果

毎年年度末におこなっている、ひょうご歴史研究室の研究成果発表フォーラム「ひょうごの鉄生産と流通 ~弥生時代から近代まで~」を、3月3日日曜日の午後、姫路文学館講堂で開催した(姫路市教育委員会と共催)。
総合司会の坂江が、今回のフォーラムは、室内外の横断的研究の成果発表の場として位置づけているとの開催趣旨を述べた後、つぎの3つの講演と、パネルディスカッションをおこなった。

講演とコメント

講演①

「製鉄前夜の鉄器生産 ~兵庫県下の鍛冶遺構を中心に~」伊藤宏幸(淡路市教育委員会)

講演②

「千草鉄の流通と刀剣」大村拓生(ひょうご歴史研究室)

講演③

「たたら製鉄から近代製鉄へ」土佐雅彦(ひょうご歴史研究室/県立篠山東雲高校)

パネルディスカッション(約1時間)

討論は、会場からの質問用紙(16通)も参照にしつつ、製鉄前夜の倭国内の鉄素材の入手ルートや権力の介在の問題、中世の「千草鉄」のブランド化の要因(当時の消費者側の認識か、生産者側の戦略的意図によるかなど)、明治以降の「製鉄マン」の行方などをめぐって、約45分にわたっておこなわれた。
回収したアンケートによると、内容がやや難し過ぎたとの感想もあったが、「時代の枠を超えた研究成果の連携が、素晴らしい相乗効果を生み出すのを目の当たりにして感動した。
こういう取り組みをどんどんすすめて欲しい」などの意見も出され、おおむね好評だった。
参加者は226名だった。

中村弘講演風景の写真
▲中村弘講演
パネルディスカッション風景の写真
▲パネルディスカッション
藪田館長の閉会挨拶の写真
▲藪田館長の閉会挨拶

(文責・坂江渉)