『播磨国風土記』研究班の今年度2回目と3回目の研究会を、9/29(日)と12/15(日)、いずれも館内において開催した。
2回目の研究会では、令和元年度ひょうご歴史文化フォーラム「シンポジウム・古墳時代の印南野と倭王権」(11/30開催)に向けて、中村弘研究員が「印南野の地形環境と古墳時代」、高橋明裕客員研究員が「『播磨国風土記』の「印南の別嬢」伝承からみた印南野」、平石充島根県古代文化センター主席研究員が「供御のモチーフをめぐって」と題する準備報告をおこなった。
討論では、古墳時代の印南野について、考古学と文献史学の双方の立場から、その特質を引き出すべきだ、などの意見が出された。
本研究会は、昨年度から本格化した島根県古代文化センターとの連携事業の一環として開催された(15名参加)。

3回目の研究会では、坂江が、令和元年度の事業の中間報告と今後の計画について説明し、その後、和田晴吾県立考古博物館長、坂江渉、古市晃客員研究員、金田匡史(洲本市教育委員会)の4名が、2/1開催の「ひょうご歴史研究室in淡路島+淡路島日本遺産海人の調査研究事業Ⅲ「古墳時代の淡路島と大阪湾岸 -海人の生業・習俗・地域間交流」シンポジウムに向けての準備報告をおこなった。
討論を通じて、シンポジウム当日の議論の方向性がまとまった。
また来年度の事業の一つとして、ニュージーランドの日本文学研究者のエドウィーナ・パーマー氏を招き、『播磨国風土記』をめぐる国際シンポジウムを開催することが確認された(16名参加)。

(文責は坂江渉)