坂江が四年間の活動実績、今後の推進体制、今年度企画などについて説明した。
その後、岩城卓二客員研究員が、「石見幕府領におけるたたら製鉄と地域社会」と題する学術報告した。
途中休憩をはさみ、約1時間20分かけて討議した。
岩城報告に対しては、播磨の宍粟郡のたたら場では、河川における「金クソ」被害の事例は聞かないが、今後、里山や環境面にも配慮して分析する必要がある、石見のたたら場は村落に近いところで操業しているが、播磨では比較的隔絶したところで操業されている点が異なるように思われる、近世のたたら製鉄は「契約」がモノをいう世界という感想をもった、などの意見が出された。
また本年度の末に、近世播磨のたたら製鉄に関わる古文書群を翻刻した成果を、紀要別冊として刊行することが確認された。
参加者は13名だった。

(文責・坂江渉)