研究員のブログ
2016年4月27日
たたら製鉄研究班の第3回現地調査
- 期間:平成28年4月27日 水曜日
- 参加者
ひょうご歴史研究室のたたら製鉄研究班メンバー5名、研究コーディネーターと歴史研究
推進員の、合わせて6名が参加(現地案内役は同班メンバーの田路正幸氏)。 - 目的と調査概略
たたら製鉄研究班の調査研究を深める目的で、昨年度2回の現地調査に引き続き、
この日、3回目の巡見調査を実施した。
宍粟市内の波賀町などに残る、中世~近世たたら製鉄関連遺跡を共同調査した。 - 調査行程と結果
□中国自動車道・山崎ICバス停に集合し、
・宍粟市波賀町の小野段林遺跡(中世)
・波賀町原の赤西A遺跡(17世紀初頭以降に操業と推定)
・同町音水の音水鉄山跡・金山神社
・千種町岩野辺荒尾の荒尾鉄山跡
・宍粟市三方町公文のもみの木鉄山跡
・同町公文の溝谷遺跡、などを巡見調査した。
□今回の調査は、近世たたら場遺構の現地調査を中心としたが、
ほとんど遺構では、共通して石組みの平地(テラス)や、近くに2本以上の河川が交差する場所があるなど、近世播磨のたたら現場の地形環境の特徴を見いだすことが出来た。
また島根県(出雲)の菅谷のたたら場の地形特徴とも類似性をもつとの印象をもった。
これらの現地調査を踏まえた上で、今後、文献史料の調査研究することの重要性が確認された。
(文責・坂江渉)