赤松氏と山城研究班の今年度1回目と2回目の研究会を、6/3(上郡町郷土資料館会議室にて)と9/2(館内にて)に開催した。

1回目の研究会では、中井淳史共同研究員が、「赤松氏関連遺跡の土師器皿」と題して、今年度で最終年度となる上郡町教育委員会が実施する「赤松氏居館跡」発掘調査に向けて、播磨における京都系土師器の全体状況と、昨年度までの調査で出土した土師器皿の性格について報告した。
また大村拓生歴史研究推進員から、「刀剣研究と赤松氏」という報告があり、新しく着手した刀剣銘文研究の進捗状況が説明された。
今後、たたら製鉄研究班と共同して、さらなる調査活動を進めることが確認された(12名参加)。
2回目の研究会には13名が参加し、まず「赤松居館跡」発掘調査について、山上雅弘共同研究員を考古部門のとりまとめ役とすることが了承された。
3月発行予定の紀要第4号について、当班からすでに内定していた大村歴史研究推進員と島田拓共同研究員の論文に加え、藤木透共同研究員が、国指定史跡になった利神城(佐用町)の活用に向けての取り組みを、「歴史遺産活用」に執筆することになった。
また山上共同研究員の「淡路の港湾と政治拠点 -御食国淡路の地域性-」と、大村歴史研究推進員の「千種鉄の流通と刀剣」という学術報告もなされ、研究論文の執筆と成果発表フォーラム(3/3土に開催予定)に向けて、有意義な場となった。

(文責・坂江渉)