2016年6月5日 日曜日(午前中)

赤松氏と山城研究会の今年度1回目の研究会が、館内の会議室にて開かれた。
歴史研究推進員で当班メンバーの大村拓生氏が「赤松氏館と周辺施設」と題する報告をおこない、その後、共同討議した。
また今年度の当班の調査計画などが話し合われた(12名参加)。
大村報告については、①赤松氏の嫡流意識という場合、それは円心を始祖とするものか、則祐を始祖とするものか、②「白旗城」という命名をいつと考えるか、③前期赤松氏は積極的に「インフラ整備」をやっているようにみえるが、それは宗教的な拠点の維持、整備策のようにも見える、などの意見が出された。
また今年度、上郡町によって試掘調査が行われる「赤松氏館跡」については、かなり長期的な視野でみる必要があること、またその為には、『上郡町史』の編纂過程等で収集された近世の文献資料などにも眼を向けることの重要性などが指摘された。
さらに小林客員研究員から、秋以降、大手前大学史学研究所とひょうご歴史研究室との共催企画という形で、前期赤松氏をめぐるシンポジウムの開催したいとの提起なされ、了承された。

2016年10月8日 土曜日

今年度2回目の研究会が、館内の会議室にて開かれた。
島田拓研究員(上郡町教育委員会)が、「赤松居館跡の測量平面図と今後のトレンチ調査計画」と題する報告を、大村拓生氏が、「赤松館関連絵図調査の報告」というテーマで報告し、討議をおこなった。
討論では、トレンチ調査にあたり上郡町教委が事前に測量した赤松居館跡の平面図と、大村氏が調査した当該地の「明治九年十月赤松村地図」資料にもとづき、地形環境分析、道路のあり方、礎石・土塁・築地塀等や「都市的空間」の存在の有無をめぐり活発な議論がされた。
このほか『ひょうご歴史研究室紀要』第2号の特集号の内容、12月17日に共催する予定の赤松氏シンポの中身、さらには年度末3月4日の成果発表会の陣容と中身について、討議・確認された。
参加者は12名。

(文責・坂江渉)