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名所めぐり柳行李やなぎこうり

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大日本物産図会(但馬国柳行李製図)

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柳行李は柳で作った軽くて丈夫な容器で、江戸時代に旅行具として大いに利用された。豊岡の東を流れる円山川には荒原(あわら)と呼ばれる湿地帯が多く、「コリヤナギ」が自生していたため、これらを使って容器や日常具を制作する技術は古くからあったと思われる。江戸時代になると道中記である『但州湯嶋道中独案内』(1763年)の中に土産物として「柳かう里」(柳行李)として紹介されており、すでに特産品としての地位を確立していたことがわかる。その後、豊岡藩が1763(宝暦13)年、大坂に問屋を設置して上方での販売拠点とし、1822(文政2)年に国産専売機関として産物会所を設け、柳行李製品を保護・奨励したことから発展を遂げた。

明治時代になって柳行李の材料を使ったトランク型の「行李鞄」に姿を変えた。現在は、地場産業「豊岡のかばん」としてその名を残している。

所在地 : 豊岡市

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