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名所めぐり成相寺なりあいじ
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成相寺は成相渓谷にある真言宗の寺である。寺伝では、1243(仁治4)年に淡路に流された高野山悉地(しつち)院の実弘(じつこう)上人が寺院を営み始めたとされ、寺域内には高野山の守り神である天野・熊野・金峯三明神が祀られている。しかし1223(貞応2)年に作成された土地台帳である『淡路国大田文(おおたぶみ)』に記載があることから、実弘上人は開祖ではなく中興の祖だと思われる。寺には室町後期の作といわれる成相寺伽藍絵図(県指定文化財)が伝わる。本尊の木造薬師如来立像(国指定文化財・重文)は平安初期の作で、島内では最古の仏像である。寺には蛇の化身が流れを止めていた岩を砕いて村を水害から救ったという伝説があり、川辺には大蛇が腹で削り取ったと言い伝えられる「じゃすり石」と呼ばれる岩がある。
大門の背後は溜池となっており江戸時代の景観からは変化しているが、現在も変わらず静寂な環境にある。
所在地 : 南あわじ市八木馬廻394-2
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