JR姫新線(きしんせん)の佐用駅(さようえき)から、南へ500mほど下った佐用川左岸が、大坪(おおつぼ)である。佐用川は、今も清らかな流れを保っているが、大坪の地に、流れ子の伝説をうかがわせるものは何も残されていない。

大坪の遠景
大坪の遠景
佐用川の流れ
佐用川の流れ

壺(つぼ)に乗って流れてきた子供。天変地異とともに消え去った流れ子は、どこからやって来て、どこに去って行ったのだろうか。いったいいつのころの出来事なのか、それすらも伝えていない、とても不思議な伝説だ。

この地を訪ねた折も、ただ流れにえさを求める鷺(さぎ)たちだけが印象に残った。流れ子の伝説を覚えている人も、今はほとんどないそうである。

用語解説