特別企画展 開館40周年記念企画展「古銭・古札を楽しむ―館蔵・寄託のコレクションから―」 開催期間: 2023年12月23日(土) 〜 2024年02月18日(日)
古代の昔から使われてきたお金。まばゆく輝く金銀貨から、多くの人々が日々の暮らしに用いた銅銭類、あるいは近世日本で発展した藩札などの紙幣類など、歴史の中では地域や時代ごとに多種多様なお金が用いられてきました。古銭や古札は、各時代の社会や経済のあり方を垣間見せてくれる貴重な資料です。また、銘文の書体や、施された図様の微妙な違いなど、実物をじっくり観察することの楽しみをわかりやすく味わえる資料でもあります。
この展覧会では、菅野コレクションをはじめとする当館の収蔵品から、日本と中国の古銭・古札を展示します。お金もデジタル化しつつあるこのごろですが、実物のお金が持つ魅力をお楽しみください。
展覧会の構成・みどころ
古代から近現代まで、日本の貨幣史を通覧
収蔵資料をもとに、古代律令国家が発行した銅銭(どうせん)から、戦後の紙幣まで、日本の貨幣史の大きな流れをご紹介します。あわせて中国の貨幣についても、歴代王朝の銅銭や近代中国の銀貨など、その主要なものをご紹介します。
古銭を観察する楽しみを味わう
銅銭に鋳出(いだ)された銭の銘文や、近代の金銀貨に刻印された精緻な文様など、古銭の細部を観察する楽しみをご紹介します。
体験コーナーで古銭の魅力に触れる
千両箱の持ち上げ体験や、記念撮影コーナーなどを設置し、体験をとおして古銭の魅力に触れていただきます。
開催概要
会期 | 令和5年(2023)12月23日(土)~ 令和6年(2024)2月18日(日) 開館45日間 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日および年末年始(12月29日〔金〕~1月3日〔水〕) ※ただし、1月8日(月・祝)、2月12日(月・振休)は開館、1月9日(火)、2月13日(火)は休館 |
会場 | 兵庫県立歴史博物館 特別展示室 〒670-0012 兵庫県姫路市本町68 電話:079-288-9011 FAX:079-288-9013 |
主催 | 兵庫県立歴史博物館、神戸新聞社 |
後援 | 兵庫県、兵庫県教育委員会、 姫路市、姫路市教育委員会、 NHK神戸放送局、サンテレビジョン、 ラジオ関西 |
協力 | 山陽電気鉄道株式会社、神姫バス株式会社 |
大人 | 500円(400円) |
大学生 | 350円(250円) |
70歳以上 | 250円(200円) |
障がい者 | 一般:100円 大学生:50円 |
備考 | ※( )内は20人以上の団体料金 ※障がい者1人につき、介護者1人は無料 |
展覧会の構成とおもな展示資料
Ⅰ 前近代日本の貨幣
古代律令国家が発行した皇朝十二銭(こうちょうじゅうにせん)から、中世の渡来銭(とらいせん)の時代を経て、金・銀・銅の三貨(さんか)によって構成された江戸時代の貨幣までを紹介します。大きな時代の流れとともに、銅銭の銘文など貨幣の細部を観察する楽しみも味わっていただければ幸いです。
- 皇朝十二銭
- 渡来銭と模鋳銭(もちゅうせん)
- 江戸時代の金銀貨
- 江戸時代の銭貨(せんか)
Ⅱ 兵庫県域の近世古札
近世社会では、西日本を中心に莫大な種類の紙幣類も発行されていました。現在の兵庫県域は全国的にみても紙幣類の使用がかなり盛んな地域で、極めて多種多様な古札(こさつ)が残されています。藩や旗本が発行した藩札(はんさつ)・旗本札(はたもとさつ)や、町や村、商人らが発行した私札(しさつ)類など、その主なものをご紹介します。
- 藩札
- 旗本札
- 寺社札・鉱山札
- 町村札・私人札
Ⅲ 近代日本の貨幣
明治政府が発行した紙幣類・金銀貨から、戦後の紙幣までを展示します。貨幣制度が国内外の経済情勢にあわせて変わっていった大きな流れとともに、金銀貨に刻印された竜、紙幣に刷りこまれた文様など、精緻に施された図案もお楽しみください。
- 明治初期の紙幣と新貨条例貨幣
- 日本銀行兌換券と貨幣法貨幣
- 戦中の紙幣・軍票
- 戦後の紙幣・記念コイン
Ⅳ 中国の貨幣
中国の歴代王朝が発行した銅銭類、近代中国が発行した銀貨などを展示します。中国の銅銭は、歴史の中では国家の枠を超えて東アジア・東南アジア世界でも貨幣として用いられていました。日本とも密接に関わり続けてきた中国の歴史の一端を示す資料としてご鑑賞いただければ幸いです。
- 歴代王朝の銭
- 清末・中華民国初期の銀貨
体験・撮影コーナー
- 千両箱持ち上げ体験
- 観覧記念スタンプ
- 記念撮影コーナー など
※今回、企画展会場は撮影可。
ただし、一部の寄託品は除く。静止画のみ可。三脚・フラッシュ・ライトの使用は禁止。
撮影写真の利用は個人利用に限る。商用利用は不可。