資料名

鳳凰文姫路革文庫 ほうおうもんひめじかわぶんこ

資料解説

姫路(白なめし)革は、その高い品質によって古くから甲州印伝革とともに全国的に著名である。牛皮の油脂なめしを特徴とするその製革法は、古代のそれに通じる古様さを持つ点ではなはだ貴重視される。この姫路革を素材とする革細工の生産が、近世期以降姫路城下において盛んとなって、文庫、煙草入れ、各種袋物など多彩な器物が製造された。本器は長方形・被蓋(かぶせふた)造、蓋(ふた)は平らで、その側面に手掛りを刳(く)り、身の側面には菊座型の紐金具が打たれる。総体を木型でつくり、なめした牛革を茶に染めて漆を塗ったものが張られている。蓋表から側面にかけて、および身の側面には金箔で型押しされた鳳凰、花喰(はなくい)鳥、草花文様などを配する。これらは特に打ち出しされていない平板なものである。身の内底に「加賀所蔵」の朱漆銘があるが詳らかでない。しかし、身の裏底にみられる陽刻印と付属の文庫包装紙印文から、本器は東二階町の貝屋(三木常七)という販売店の商品であったことがわかる。この三木常七については未考であるが、『姫路紀要』(大正元年刊)によれば、幕末頃には「箱類文庫類の製造方」として、三名の貝屋某の存在がしられ、またこの屋号の商店は、明治前半ごろまでには姿を消していたことが推察される。現段階ではひとまず、その制作年代を幕末~明治前半頃と推定しておきたい。

資料データ

資料ID
2703
種類
工芸
分野
美術
コレクション
時代
江戸・明治
年月日
西暦
世紀
数量
1 合
サイズ
31.6×25.4×5.0
材質
漆塗革製
文化財指定
使用者・使用地・伝来
作者
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