陣羽織は、武士が陣中において甲冑の上に着用した羽織である。具足羽織などとも呼ばれた。室町時代に渡来したスペイン・ポルトガル人などの服装を模したものという。上級武士が着用した袖付けの陣羽織もあるが、動きやすい袖なしの陣羽織が一般化した。江戸時代には陣羽織など戦闘に用いられた衣装類が儀礼的な威儀の服装へと変化し、次第に意匠や色彩に工夫をこらすようになった。陣羽織の材質は、絹やラシャ(羅紗)・ビロード(天鵞絨)などが多い。この陣羽織は、ラセイタ(羅背板)というラシャの一種で地合薄く手ざわりがやや粗い生地を使い、背には大きく五三桐文をあしらっている。箱蓋に「太閤様与御拝領御陣羽織」という安政2年(1855)の墨書があるが、江戸時代の作品である。
資料解説
陣羽織は、武士が陣中において甲冑の上に着用した羽織である。具足羽織などとも呼ばれた。室町時代に渡来したスペイン・ポルトガル人などの服装を模したものという。上級武士が着用した袖付けの陣羽織もあるが、動きやすい袖なしの陣羽織が一般化した。江戸時代には陣羽織など戦闘に用いられた衣装類が儀礼的な威儀の服装へと変化し、次第に意匠や色彩に工夫をこらすようになった。陣羽織の材質は、絹やラシャ(羅紗)・ビロード(天鵞絨)などが多い。この陣羽織は、ラセイタ(羅背板)というラシャの一種で地合薄く手ざわりがやや粗い生地を使い、背には大きく五三桐文をあしらっている。箱蓋に「太閤様与御拝領御陣羽織」という安政2年(1855)の墨書があるが、江戸時代の作品である。