【弁慶】べんけい

 鎌倉時代前期の僧(?~1189)。源義経の従臣で、武蔵坊と号した。『平家物語』、『義経記』などで豪傑として描かれて伝説化した。それによれば、義経に従って数々の軍功を立て、衣川の戦いで戦死したとされる。その生涯、事跡などについては伝説的な部分が多い。

 
【書写山円教寺】しょしゃざんえんぎょうじ

   姫路市書写にある天台宗の寺院。書写山と号する。康保3(996)年、性空上人が開基。 伝説によれば性空は、九州で修行して法華経を修めた後、瑞雲(ずいうん)に導かれて書写山に庵(いおり)を結んだとされる。

 10世紀後半に、国司藤原季孝(ふじわらのすえたか)の寄進により法華堂が建設されて以降、堂宇の造営が盛んとなり、講堂、常行堂などの諸堂が建立された。翌年、円教寺の寺号をもって花山法皇の勅願寺となった。その後は、平清盛による一切経の施入、後白河法皇の参籠、後醍醐天皇の行幸など、天皇、貴族の手厚い保護を受けた。1331年には落雷によって堂宇の大半を焼失したが、守護の赤松氏の保護の下に復興に努めて再興した。

 現在、円教寺の国指定文化財は下の通り。

<重要文化財>

 (建造物)
 大講堂・鐘楼・金剛堂・食堂・常行堂 (常行堂、中門及び楽屋、舞台からなる)
 護法堂(乙天社及び若天社)2棟・壽量院

 (仏像)
 木造釈迦如来及び両脇侍(わきじ)像
 木造四天王立像
 木造阿弥陀如来坐像(常行堂本尊)

 
【播磨灘】はりまなだ

 兵庫県の播磨地域に面する、瀬戸内海東部の海域。東を淡路島、西を小豆島(しょうどしま)、南を四国によって画されている。面積は約2500平方キロメートル。近畿、中国、四国、九州を結ぶ重要な航路がある。

 
【兵庫県レッドデータブック】ひょうごけんれっどでーたぶっく

 兵庫県の健康生活部環境局自然環境保全課が編集した、県下において保全・保護の重要度が高い環境、生物を選定・収録した報告書。2003年に改訂版が刊行されている。選定されているのは、動植物種、植物群落、地形、地質、自然景観で、それぞれ基準を設定して重要度別に区分されている。

 
【山陽道】さんようどう

   奈良時代に政府によって整備された、平城京から大宰府に至る道。古代では最大規模の街道で、幅6~9mの道路が直線的に設けられていた。平安京に遷都後は、起点が平安京となる。外国の使節が通行することが予想されたため、同様に整備された七街道の中で、唯一の大路に格付けされて最重要視された。途中には56駅が設けられていた。

 江戸時代には、古代山陽道を踏襲して西国街道が整備され、現在の国道2号線も一部で重複しながら、これに沿って設けられている。

 
【神奈備】かんなび(神南備とも表記する)

 古代、神が鎮座すると考えられた山。神奈備山。

 
【おもしろ昆虫化石館】

 美方郡新温泉町千谷に所在する、昆虫化石の博物館。岸田川上流の小又川付近に分布する、約300万年前の照来層群から発見された、多数の昆虫化石が展示されている。昆虫化石が出土する場所は少なく、貴重な資料が保存・展示されている。

(毎週月曜休館、問い合わせ:0796-93-0888)