資料名

日本山海道図大全 にほんさんかいずどうたいぜん

資料解説

本図は、江戸時代前期に広く流布した日本図である。作者の石川流宣(とものぶ)は、菱川師宣門下ともされる浮世絵師であったが、地図類の制作も本格的に手がけていた。貞享4年(1687)に本図の初版となる『本朝図鑑綱目』を出版し、この日本図は以後100年間にわたって改訂されながら出版され続け、江戸時代前期を代表する日本図となっていた。
地形の正確さよりは記載の充実と見た目の楽しさを志向したもので、全国66ヶ国の石高・郡数、交通路や里程、大名の居城・石高などが詳細に記されている。また、南方海上の「羅列国 女嶋」や北方の「韓唐此国不有人形」は、中世以来の異域伝説の名残を留めるもので、一般に広く流布した地図の中で、こうした記載があるものとしては、流宣図が最終の部類に属する。「羅列国」は、中世には「羅刹(らせつ)国」と称され、女性のみが住み男性が行けば帰らない国「韓唐(かんとう)」は、中世には「雁道(かりのみち)」と称され、異形のものが住む国、もしくは人の住まない国とされていた。こうした記載は近世中期の安永8年(1779)から出版が始まった長久保赤水『改正日本輿地路程全図』からは見られなくなる。代わって正確な海岸線や距離・方角の表現が追究されるようになっており、近代的地図への歩みが進んでゆく。

資料データ

資料ID
207
種類
地図・絵図
分野
歴史
コレクション
時代
江戸時代
年月日
元禄10年刊
西暦
1697
世紀
数量
1 舗
サイズ
104.3×168.8
材質
木版着彩
文化財指定
使用者・使用地・伝来
作者
石川流宣画
二次利用について
申請不要(商業利用不可)
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